【生成AI活用】中小企業の営業改革|売上増でも利益が出ない原因と対策

長目 AI ブログ

【生成AI活用】中小企業の営業改革|売上増でも利益が出ない原因と対策

デフレマインドからインフレマインドへ。中小企業が今やるべき『営業改革』


2025年12月、東京商工会議所が公開した「中小企業の経営課題に関するアンケート」を読んでいて、ある示唆に気づきました。

売上は増えているのに、利益は伸びていない。

長年のデフレ時代に培われた「コスト削減重視」の経営マインドから、インフレ時代の「攻めの経営」へ——その転換が急務だということです。

そこに、AIやデジタル活用の本当の出番があります。



現状:売上増でも、利益改善には至らず


まず、アンケート結果が示す現状を整理します。


(グラフは東京商工会議所の「中小企業の経営課題に関するアンケート」より長目が作成)

売上面は好調です。2025年1月〜9月の売上を昨年同時期と比較して、「増加」と答えた企業は43.8%。「減少」の20.7%を大きく上回りました。

しかし収益面では、前期の赤字企業の割合が21.4%で高止まりしています。2018年(コロナ前)は11.4%でしたから、約10ポイント悪化した状態がずっと続いているわけです。

なぜでしょうか。

背景にはコスト構造の変化があります。原材料費、エネルギー費、人件費、その他経費——すべての費用について「上昇している」と答えた企業は60%を超えています。

それなのに、コスト上昇分を4割以上価格に転嫁できている企業は、原材料費でも37.6%に留まっています。エネルギー費用や人件費では25%前後しかありません。

つまり、売上は増えてもコスト上昇を吸収しきれず、利益改善には至っていない——これが多くの中小企業の現状です。



守りと攻め:バックオフィス効率化の先へ


業務効率化の進捗状況を見ると、興味深い違いが浮かび上がります。

すでに効率化が進んでいる業務は、総務・財務・経理(38.9%)、人事・労務(25.3%)といったバックオフィス領域です。

一方、今後効率化が必要とされている業務は、営業・接客(37.3%)、受注・在庫管理(31.5%)といった販売・生産に関わる領域でした。

バックオフィスの効率化——経理処理の自動化、給与計算システムの導入、データベース管理——これらはすでに多くの企業で進んでいます。これは「守りの経営」です。既存の利益を守り、無駄を削減する。引き続き重要な取り組みです。

しかし、コスト上昇が続く時代では、守りの効率化だけでは足りません。

削減で対抗できる効果には限界があるからです。インフレが続く環境では、コスト削減による改善効果はやがて底をつきます。

だからこそ必要になるのが「攻めの経営」——営業・販売領域の改革によって、売上と利益幅を大きくすることです。



AIが活躍する舞台:営業改革


では、営業領域をどう改革するのか。

ここでAIやデジタル活用が本当の力を発揮します。

営業プロセスを最適化するAI活用とは、具体的には次のようなことです。

顧客データから購買パターンを分析し、最適な提案タイミングを見つける。営業プロセスの事務作業を効率化し、営業担当者が顧客対応に集中できる時間を増やす。顧客セグメントごとに提案内容を最適化し、アップセルやクロスセルの機会を逃さない。

アップセルには顧客ニーズに合わせた提案が重要です。そして、そのカスタマイズはAIが得意とするところなのです。こうしたアプローチにより、売上増加と利益率向上を同時に実現することが可能になります。

これが、デフレ時代にはなかった「攻めの営業改革」です。



効果を最大化するために:データの充実


ただし、AIが本当の効果を発揮するには、ひとつの前提条件があります。

営業に関連するデータが、ある程度整っていることです。

顧客情報、受注データ、営業プロセスの履歴——こうしたデータが揃っていればいるほど、AIはより正確で有用な提案ができるようになります。

逆に、データが散在していたり記録が曖昧だったりすると、AIの効果も限定的になってしまいます。

だから営業改革を成功させるには、データの充実が不可欠です。

小さく始めて、営業データを重ねながら、AIの効果を段階的に高めていく。そうした現実的なアプローチが、結果につながります。




終わりに


売上は増えているのに利益が伸びない——そうした課題に直面されている経営者の皆様は少なくありません。

その背景には、長年続いたデフレ時代の経営マインドのままでいる、という側面があるかもしれません。

コスト削減は、これからも大切です。バックオフィスの効率化は、引き続き取り組むべき課題です。

同時に、インフレが続く時代だからこそ、攻めで売上と利益幅を大きくすることが、ますます重要になってきています。

守りも攻めも。その両輪を回すために、AIというツールが有効なパートナーになる可能性があります。

デフレマインドからインフレマインドへ。その転換の中心に、営業改革があるのです。



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参考:東京商工会議所「中小企業の経営課題に関するアンケート」調査結果(2025年12月11日公表)




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